←prev 第2章 悲しい色やね
料理店「ペンだこ」を発見する。 すごい行列だが特に他の店も見当たらない。今日はここで食事にしよう。
店内はとても混んでおり、ひとり客との相席になった。 客の名前はヒポカンパス。没新宿に住んでおり、今日は遊びに来たらしい。
<aside> 💬 ここの店主とわたしは古くから知り合いでね。 彼が悩みがあると言うから来たけど……。ここは相変わらず混んでるね。
でも、きみたちに会えたから来て正解だったかもね。 特にウニのきみ。海馬にクるよ。きみの没設定も、食べてみたいなあ……。
</aside>
注文した料理がテーブルに並んでいく。どれもおいしそう! 店主のオクタゴンは軽く会釈をしたが、せわしなく厨房に戻っていった。
<aside> 💬 そうだ、ペンだこの閉店時間の後だけど。 きみたち、時間ある?
</aside>
閉店後のペンだこで、ヒポカンパスとオクタゴンを交えて話し合いが始まる。
オクタゴンの悩み……それは、「最近客が減った」というものだった。初めて訪れたモジャコたちからしたら充分繁盛しているように見えたが、少し前まではもっと多くの客が訪れていたらしい。 昔からオクタゴンの料理の味を知っているであろうヒポカンパス曰く、味が落ちたという事も無いようだ。周囲にライバル店ができたわけでもない。 では何故……?と唸っているところに、ヒポカンパスは切り出した。
「没都各地で暗躍している、3人組のサメは知っているかい?」
……なんでも、イドも没霊も構わず捉えて、あの月……「浮世」に連れ帰っているらしい。 彼らの目的はわからないけど、不気味だし危険だ。 「浮世」にもっとも近い没大須の、イド自体の数が激減しているとしたら……?
<aside> 💬 あれ?きみ……モジャコちゃん、だっけ? もしかして、寝てる~?
</aside>
特に解決策は浮かばないまま解散。ヒポカンパスも没新宿に帰るらしい。
ノルと名乗るイドと出会う。
<aside> 💬 ハロー!よくここまでたどり着いたね。俺はノルだ、よろしく! ところで、栄のアレはもう見たね? 気になっている……顔にそう書いてあるよ!そうだろ?
</aside>
ノルが言うには、例の建造物は没大須をおさめるおてんばなお姫様が暮らしているらしい。 お姫様ことアルテミス姫に認められた者だけが入れるとのこと。
ノルは一介のメカニックに過ぎないが、アルテミス姫に信頼されているらしい。 面白いので命令を聞いて、何かを作っている途中なのだという。
そんな話をしていると地上からものすごい爆発音。 一体何が起きている……?地上に戻って、音がした方に行ってみよう!
デカすぎんだろ……!!
<aside> 💬 だ、誰か助けてくれ~ッ!! バラバラにされる……まだ死にたくねえよ……!!
</aside>
<aside> 💬 まいったな、あんなデカい没霊はさすがに初めて見たな……! 俺ひとりじゃ殺せないかも、手伝って欲しいな!
</aside>